塩谷瞬、役作りのため人間レンタル業者に登録 自身も両親のいない家庭で育ち「いたら本当にうれしかったんだろうな」

映画『レンタル×ファミリー』初日舞台あいさつに登壇した塩谷瞬 (C)ORICON NewS inc.
 俳優の塩谷瞬が10日、都内で行われた映画『レンタル×ファミリー』の初日舞台あいさつに登壇した。

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 家族レンタルサービスなどを行う石井裕一氏の著書『人間レンタル屋』を映画化。娘のために父親をレンタルしたシングルマザーや、レンタルファミリーに依存している親子、母親の死で父親についての真実を知った少女を描く。

 家族レンタル業者の三上を演じる塩谷は「この作品は自分の中で思い入れがある。自分も両親がいなくて、家庭環境が複雑な中で、いろんな夢を追いかけて俳優になった。(俳優業)20年という節目で、こういう人の心を埋める作品に出会えたことに意味があるのかなって思いました」としみじみと口にすると「今、社会にどういう問題があって、どういう解決作があるのかを、この作品を観た人が感じられるんじゃないかなと思います。僕も、もし小さいころに(家族レンタル業者が)いたら、どうだっただろうとやりながら考えていた。やっぱり、いたら本当にうれしかったんだろうなと思う。たくさんの人に支えられて、僕も今、ここに立っている。この映画がたくさんの人の支えになればいいなと思います」と語っていた。

 また、実際に塩谷は業者に登録し、家族レンタルの仕事をしたそう。「びっくりされるかもしれないですけど僕自身、この仕事に興味があって。子どもころ、何でも屋さんみたいのことをしていたんです。お話した時に、この役をやるに当たって現場も踏みたいと登録させていただいた」という。

 髪型や名前も変えて実際に現場に赴いた。「実際に現場に行かせていただいた。クライアント様の話や現場で働いているスタッフさんの話を聞いて印象的なことがあった。働いている方も誰かを幸せにするサービスという気概を持ってやられている方が多くて。役者さんやイベントコンパニオンさんをやりながら『空き時間でやっているんですけど、すごく楽しいですよ』と。人生って本当にドラマティックだなと思うことが集約されているお仕事だなと思う。だって本当に困ってないとお金を出してやらないじゃないですか。その究極をやられている。原作の本を読んだ時にやってみたいという思いがあった」と動機を語っていた。

 イベントには、川上なな実、白石優愛、でんでん、石井裕一氏、阪本武仁監督も参加した。
公開:2023-06-10 17:51
更新:2023-06-10 18:19
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