ここから先の閲覧については有料会員登録が必要です。すでに会員の方はこのままログインしてください。
※登録をしていない方はログイン後に有料会員登録用ページに遷移します
※格安スマホを利用しているなど、キャリアのIDをお持ちでない方は「クレジット会員」をお選びください
※会員専用ページは「Cookie(クッキー)」を利用します。お使いの端末のブラウザー設定で「Cookie(クッキー)」を有効にしてください
山辺町畑谷でかつての畑谷城主・江口五兵衛光清(あききよ)をしのんで毎秋に開かれる「灯籠流し」に携わる地元住民らがモデルを務めるファッションショーがこのほど、山形市で開かれた。畑谷のある作谷沢地区に魅了された山形市内のデザイナーらが企画した。歴史に思いをはせ、住民がランウェイを堂々と歩いた。
ファッションショーは、デザイナー長谷川恵子代表が経営するオーダーサロン「美々駆(ミミック)」(山形市)が主催した。長谷川代表は以前、県の「エクセレントデザイン賞」を受賞した際、作谷沢の吉田朝夫さん(石の浄朝取締役)と知り合ったことをきっかけに、毎年9月に開かれる灯籠流しにも足を運ぶようになり、作谷沢の魅力にひかれていったという。ファッションショーは、吉田さんや灯籠流しに関わってきた元東京造形大教授の玉田俊郎さんとの会話の中からアイデアが生まれ、実現した。
山形市の文翔館議場ホールを会場に20日に開かれたショーでは、玉田さんがプロデュースを担当し、光清がたしなんでいた連歌を投影する演出も行われた。作谷沢灯籠流しの会のメンバーらが、長谷川代表が着物をリメークしてデザインしたジャケットなどを身にまとい、登場した。
モデルを務めた会社員樋口昌位さん(47)=北作=は「かっこよく見せようと思い、堂々と歩いた。緊張したが、気持ち良かった」と話し、吉田さんは「畑谷城の歴史を通し、作谷沢に新しい息吹を与えるきっかけとなった」と語った。
灯籠流しは最上義光の家臣だった光清が、1600年(慶長5)年の慶長出羽合戦の時、400人の兵と共に上杉軍の直江兼続を迎え撃ち、攻め落とされたことをしのんで2009年から畑谷を流れる前堰で行われている。