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東根市と村山市のコメ生産農家有志が28日、東根温泉協同組合(東根市、元木博史理事長)と協力し同市の「さくらんぼ東根温泉」の源泉を使った種もみの消毒作業を行った。源泉を生かした「温泉入浴米」として付加価値を高める4年目のプロジェクト。今年は800キロを栽培し、初の本格的販売に乗り出す予定だ。
プロジェクトは、稲の病気を防ぐため、湯で種もみを殺菌する「温湯処理」に取り組んでいる。両市のコメ生産農家ら8人で構成するグループが2020年から行ってきた。これまでの試験栽培では、病気発生が抑えられるなど一定の成果を上げた。既に「温泉入浴米」として商標登録を受け、東根温泉では一部旅館の料理で提供されている。
この日は「つや姫」「はえぬき」などの種もみ入りの袋を61~63度の湯で約10分間温め、続けてたっぷりの雪を浮かべた冷水に浸して一気に冷却した。「温泉ソムリエ」の資格を持つ村山市本飯田、農家須藤孝三さん(53)は「農薬ではなく廃湯を活用した、人にも環境にも優しい取り組み。本格販売に向けて参加農家を増やしたい」と語った。
今後は芽出し作業を続け、5月20日ごろの田植えに備える。販売はグループのホームページを作成し、ネット通販を行う予定だ。元木理事長は「温泉入浴米が東根温泉や温泉街の多くの飲食店で味わえるようになればうれしい。『提供したい』という旅館も増えており、今後が楽しみだ」と話している。