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東北芸術工科大(山形市)の学生が、国指定伝統的工芸品・置賜紬(おいたまつむぎ)の技術を取り入れた商品企画に挑んだ。学生はアイデアを練って、帽子やカーシートなどを試作した。発表会が13日に同大で開かれ、学生らしい感性を生かした5案を披露した。
置賜紬は置賜地域の米沢織、長井紬、白鷹紬の三つで構成されている。それらの要素を生かして新商品を開発しようと、県のデザイン思考イノベーション創出事業の一環として、美術科テキスタイルコース3年生4人と、企画構想学科1年生約50人が取り組んだ。
発表会で、テキスタイルコースの学生は試作品を示しながらコンセプトなどを説明した。米沢織の特徴といえる草木染の糸を縦糸、退職後の男性のスーツやネクタイを細く裂いて横糸にして作った帽子には、セカンドライフの新たな相棒になるように―という思いを込めた。このほか、いずれも置賜紬の技術を取り入れた和モダンな空間に合うスツール、高級車向けカーシート、和と洋を融合したガウンを提案した。企画構想学科は複数案の中から、花の形をしたディフューザー(芳香器)を紹介した。
置賜紬伝統織物組合(小松寛幸理事長)と県の関係者計5人が発表を聴いた。小松理事長は「素晴らしい発想ばかり」とたたえ「伝統は新たな物を生み出さないと守っていけない。商品化に向け、前向きに取り組んでいきたい」と話した。