バレーボールのVリーグ女子2部は30日、酒田市国体記念体育館などで4試合を行った。本県のプレステージ・インターナショナルアランマーレは仙台を3―0で下し、開幕2連勝を飾った。
第1セットは序盤から相手の隙を突いた攻撃で主導権を握り最大7点差まで引き離した。徐々に追い上げられたが前田美紅のスパイクなどで25―23と逃げ切り先取。第2、3セットは要所でブロックや木村友里がアタックを決め、一進一退の攻防を25―22、25―23で制した。
次戦は11月12日、仙台市で三重と対戦する。
【アタック】最高の滑り出し
フルセットまでもつれた前日の疲労を物ともせず、開幕2連勝でスタートダッシュに成功した。地元ファンの声援を受け選手は躍動。サーブから相手を崩し、効果的な攻撃につなげた。それでも北原勉監督は「『超々攻撃型』の完成度は4~5割」。浮かれることなく先を見据えた。
苦しい場面も多かった。第1セットは相手の粘りで接戦となり、第2セットは速攻を絡めた攻撃を受け失点した。勝負所で奮起したのはアタッカー陣。主将の木村友里やオケケアル・メソマチ・ウゴチンイェレ、伊藤摩耶が強打を決めた。
中でも獅子奮迅の活躍は、2年目のアウトサイドヒッター前田美紅だ。千葉戦に続く20得点超えでチーム最多を記録。切れのあるアタックを連発して流れを手繰り寄せた。「強みのスパイクの緩急をうまく使えた」と本人。厳しいマークを振り払って存在感を発揮し、指揮官は「間違いなく今季期待している選手」と太鼓判を押した。
悲願の1部昇格に向け最高の滑り出し。今後約1カ月間は敵地での戦いが続く。木村は「(12月のホーム戦に)成長して戻ってくる」。淡々とした口調に自信がにじんだ。