鶴岡市出身の歌舞伎俳優中村橋吾さんが18日夜、同市の善宝寺五重塔前で特別奉納公演を行った。ライトアップされた塔の下で、社会問題をテーマにした創作歌舞伎を重厚な声と動きで繰り広げた。
同寺の水口道雄住職らの読経に続き、中村さんが「平和への思いを全身全霊で表現する」とあいさつした。ラジオ体操の曲に合わせ、新型コロナウイルス禍から立ち直る様子を表現した「舞台交響曲」、国連の平和の鐘にちなんだ「平和成祈鐘(へいわになれやいのるはこのかね)」などを披露した。約200人が鑑賞し、派手な見えが切られると、屋号の「成駒屋!」の掛け声が相次いだ。
中村さんは前日の17日夜にも、同市の羽黒山五重塔前で公演を行った。