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食材価格高騰、給食の質守れ 県内自治体、減量や代替「やりくり限界」

2022/07/04 10:26
食料品が高騰する中、学校給食の現場では工夫を凝らし対策を講じている=山形市学教給食センター

 ロシアによるウクライナ侵攻や円安に伴う物価高騰の影響は学校給食にも及んでいる。食材価格の上昇を受け各自治体では、国の交付金を活用して給食費の値上げを抑え、メニューを変えたり、安価な食材を選んだりとぎりぎりの対策を講じている。給食の質を守りたいとの思いは一致している、「工夫や努力だけはどうにもならない」と悲痛な声も聞かれる。

 山形新聞社が先月上旬、県内全市町村に給食費の値上げに関して尋ねたところ、34市町村が価格を据え置く方針を示した。川西町は1食当たり10円の値上げをしたのに伴い、子育て世帯応援金として児童1人当たり5千円を給付して対応する。給食費を巡り国は4月、新型コロナウイルス対応の地方創生臨時交付金を活用し、保護者の負担軽減への取り組みを進めるよう都道府県教育委員会に通知。これを受け多くの市町村が同交付金を活用、または活用を検討している状況という。

 全21小学校で校内調理を行う酒田市では、市教委が管理栄養士の監修の下、旬の地元産食材を多く使った献立を約3カ月前かから準備している。物価高騰で急きょ食材の変更を迫られるケースがあり、例えばアスパラガスの量を減らした分、値上がり幅の少ないこんにゃくを混ぜて食感や量を補ったケースもある。担当者は「豚肉や油といった使用頻度の高い食材が大きく値上がりしている。野菜の価格変動などを注視しながら、臨機応変な対応が求められる」。

 上山市学校給食センターでは、特に高騰しているタマネギをキャベツで代用したり、デザートの提供回数を減らしたりして対応。山口昌人所長は「給食の量を減らすことはできず、難しいところ。本年度は国の交付金を活用して給食費の値上げを抑えるが、来年度以降は情勢がどうなるか分からず、見極める必要がある」と話す。

 米沢市は全16小学校がそれぞれ自校で調理し、7校の中学校には該当する小学校から配送する「親子方式」を採用。市教委によると、各現場では使用する肉の部位を安いものに変更するなどして対応。1カ月単位などで発注していた食材について、価格変動を見極めて安いタイミングを逃さないよう、1週間単位に切り替える動きもあるという。

 山形市学校給食センターは、可能な限り地産地消を推進し、同じ栄養価を確保できる安価な野菜を選ぶなどしている。しかし「アイデアを出してやりくりし、納入業者に低価格の食材を探してもらうなど努力をしてもらっているが、こうした工夫だけではやっていけない状況だ」と厳しい胸の内を明かした。

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