バスケットボール男子・Bリーグ2部(B2)は第8節第2日の20日、各地で6試合が行われた。パスラボ山形ワイヴァンズ(東地区)は山形市総合スポーツセンターで越谷(同)と対戦し、87―78で勝利した。2連勝で通算成績10勝4敗、順位は一つ上がって2位。
山形は中島良史、オーランド・サンチェス、村上駿斗(山形南高出)、ジャワッド・ウィリアムズ、河野誠司が先発。連動した守備で、相手の攻撃の起点を封じた。第1クオーター(Q)は終盤に連続得点を許してリードされたが、リバウンドを拾い47―35で折り返した。第4Qにファウルがかさみ3点差まで追い上げを許したものの、3点シュートを立て続けに決めて再び引き離した。
河野誠司が21得点、ケニー・ローソン・ジュニアが17得点、中島が16得点、ウィリアムズが13得点、村上が11得点だった。観戦者数は922人。
21日も同会場で越谷と対戦する。
攻撃自慢を攻撃で黙らせる
【マッチアップ】残り7分39秒。第4Qの山形のファウルは四つ目を数えた。リードはわずか。絶体絶命の状況で指揮官が選択したのは、攻めの一手だった。「もっとアグレッシブに攻撃しよう」。守り抜く思考を拭い去り、チームは3点シュート5本を沈めて引き離しに成功。攻撃自慢の越谷を、攻撃で黙らせた。
前半は理想的な展開だった。越谷のインサイドの要であるアイザック・バッツを複数で激しくマーク。じれる相手のパスミスをガード陣が逃さず速攻。攻守がかみ合って12点リードで折り返し、第4Qは7点差で迎えた。
山形は最後までバッツを抑えるべく、高い守備の意識で最後の10分に入った。だが勝利への執念からか空回り気味に。チームファウルはあっという間に四つになった。以降のファウルは、相手にフリースローが与えられてしまう。3点差に詰められ、山形はタイムアウトを取った。「リスクを背負って攻撃しよう」とミオドラグ・ライコビッチヘッドコーチ(HC)。
そこからは圧巻だった。コートに送り出したケニー・ローソン・ジュニアと、ジャワッド・ウィリアムズが続けざまに3本の3点シュートに成功。インサイドで食らい付く越谷をみるみるうちに引き離し、最後は河野誠司が2本を沈めて試合を決めた。
守備でリズムをつかみ、3点シュートで勢いに乗る。勝利した前節の仙台戦と同様に、今季を象徴するような勝利だった。ウィリアムズは激戦を終えてふっと息を吐き、「明日も激しく、タフな試合になると思う。今日以上のエナジーを出し、集中して臨む」と語った。
素晴らしい試合をありがとう
ミオドラグ・ライコビッチHCの話 選手には素晴らしい試合をありがとうと伝えたい。やるべきことを遂行してくれた。相手は不意を突くようなディフェンスをしてきたが、それも予想していたので対応できた。次戦も似た展開になると思うが、しっかりと戦い抜きたい。