長年の夢がかなった。初めて縄文遺跡の発掘作業に参加させてもらったのだ。長野県富士見町の曽利遺跡。一緒に参加した縄文好きの人々は「曽利遺跡を掘れるなんて光栄すぎる。高校球児が甲子園に立つようなものだ」と鼻息荒く語っていた。
誘ってくれたのは、縄文をテーマにしたフリーペーパー『縄文ZINE』編集長の望月昭秀さんだ。井戸尻考古館(同町)の皆さんと付き合いがあり、去年も発掘調査に参加したのだという。最高の夏だったらしい。私も縄文を好きになって約10年になる。あの躍るような文様の土器たちが実は煮炊きの道具などとして普段使いされていたと聞いて、使い勝手よりも装飾を優先するその合理的ではないところ…